きゅーchanの

韓 国 旅 行 記



《梵魚寺の大雄殿》
2007.6.14 〜 17


“旅行といえば、のんびりゆったりしたいので絶対国内!
海外旅行なんて疲れるだけや〜ん。”と
海外旅行を完全に拒否していたきゅーchanだったのですが、
この度大学院の先生とともに韓国へ行くことになりました。
あくまでも調査旅行なので、
普通の観光旅行とはちょっと(随分?)かけ離れていますが、
初めての海外旅行を記念して、久しぶりに旅行記を書いてみました。





★ 行程表 ★

日付をクリックするとその日のレポに飛びます。

1日目(6月14日)  
関西国際空港 → 釜山空港 → 梵魚寺 → 海印寺〈泊〉

2日目(6月15日)
海印寺 → 華厳寺 → 雙渓寺 → 木浦国立海洋遺物展示館〈木浦泊〉

3日目(6月16日)
木浦 → 松広寺 → 晋州城・国立晋州博物館 → 釜山〈泊〉

4日目(6月17日)
釜山 → 釜山空港 → 関西国際空港

韓国調査旅行の感想






★ 1日目 ★

朝7:00に関西国際空港で集合。
関空に来たことはあるけど、国際線のロビーって行ったことがないんだよね〜。
集合場所わかるかな?とドキドキしていたんだけど、
関空に行くまでの電車で先生と出会い、これで一安心!
関空で10人ぐらいの団体になり、いざ搭乗手続きへ。
出国審査や手荷物検査って、別にな〜んも悪いことしてないのに緊張するなあ。
そんな挙動不審なきゅーchanも無事に通過し、飛行機に搭乗!
飛行機の中では、“おこわとロールパン”という変な取り合わせの機内食が出てきた。
今日は朝起きたのが早かった(3:00起床)ので、
ちょっと食べておこうと思い、おこわを完食。
パンは賞味期限が少し先なので、持っていこうっと。
(そして、きゅーchanは、あとで、この機内食に感謝しまくることになる。)

韓国の釜山空港まではあっという間に着いてしまう。
空港の周りの風景はハングル文字の看板があること以外は、
日本の風景とあまり変わらないなあ。
でも、飛行機から地面に降り立つと、空気が違う!
何が違うと言われても困るんだけど、何かが違う。
その空気で“異国に来た!”という実感がわいた。

空港からはチャーターしたバスに乗って、
まず向かうのは・・・あっ、お昼ごはんをとるんだね。
きゅーchanは機内食のおこわでおなかいっぱいになっちゃってるんだけど・・・。
同行してくれている韓国人留学生と店員さんとの間で、韓国語の応酬があったあと
出てきたのは冷麺
上に赤い具がいっぱい乗ってるよ〜(汗)
実は、きゅーchanは胃が弱いため、
唐辛子系の辛いものとにんにくは非常に苦手
(というかもはやアレルギーに近い)なのだ。
辛い部分を取り除いてもらって、いざ食べると・・・
キツイごま油の味が口のなかを占領し、今度は油で気持ち悪くなりそう。
からしを入れると何とか食べられるようになった。
早くも日本食が恋しい。

バスは渓流沿いに山へ登ってゆく。
しばらくすると最初の観光スポット梵魚寺に到着。
9世紀、統一新羅末期に創建されたお寺。
すごく古くからあるんだなあ。
「梵魚寺」という名称は“金色の魚が天上界(梵天)から降りてきて、
いつも清水が湧き出る井戸のなかで遊んだ。”という伝説から付けられたそうな。
残念なことに小雨が降っていたけど、道は舗装してくれてあるので、歩きやすい。
寺の脇には「山の中の清流」という雰囲気の川が流れていて、心休まる風景だ。
しばらく行くと豪華な門に行き当たる。


門の真ん中に「曹渓門」と書かれている。1番初めにくぐる門(「一柱門」というらしい)。
太い石の柱が迫力を増している。宝物(日本でいう重要文化財)に指定されている。


緑と赤の天然顔料で塗られていて、
お寺というと日本の(色合い的に)地味な寺を想像していたきゅーchanの目には、
めちゃくちゃ派手に映った。
続いて四天王が両脇を固める天王門、不二門をくぐり、階段を上ると、
周囲を伽藍で囲まれた広場に出てきた。
その一角に、三重石塔がある。


統一新羅末期の典型的な構造なので、
梵魚寺ができたときに造られたものだろうと言われている。
そんな昔のものが今までそのままの形で残っているのはすごいなあ。
これも宝物指定。


広場を正面から見下ろす形で建っているのは大雄殿。
(このページの
トップに写真を載せているよ。)
現在の建物は1614年に建てられたもので、
釜山近郊に残っている最高の木造建物と評価されていて
、 こちらも宝物に指定されている。
他の建物より緑と赤の色が退色しているからやっぱり古いんだろうなと思い、
建物の内部に足を踏み入れると、色とりどりの空間が広がっていた!
建物内側は鮮やかな緑と赤がふんだんに使われ、
金色の仏像が安置され、 仏像の後ろにはビビッドなカラーで書かれた仏画が飾られている。
天蓋は細かい木を規則正しく組んだ緻密な細工が施されていて、
最高水準の木造建築と言われるのも肯ける。


ピンクの壁の建物が梵魚寺内にある聖宝博物館。
このお寺に関わる高僧の肖像画や仏具・書物の木版などが展示されている。
でも、説明がハングルなので、よくわからなかった(笑)


梵魚寺の観光を終え、バスに戻ると、あとは移動に継ぐ移動。
今日は朝早く集合だったので、寝てしまう人続出。
きゅーchanは、おてんとう様が出てるとなかなか寝られないタチなので、
起きている人を見つけては喋りに行って、長い道中を過ごした。

ところが!このとき、大きな問題を抱えていた!
10人以上の団体だというのに、泊まるところが決まっていない!!のである。
次に訪れる海印寺の宿坊に泊まろうと交渉してもらっていたんだけど、
その返事が来ないまま出発日を迎えてしまったのである。
しかも、バスを走らせていくと、海印寺に閉門時間までに到着できないことが判明!
半ばあきらめムードで、「とりあえず行ってみるか」ということで、
海印寺のほうへバスを走らせ続ける。


海印寺の一柱門(第一の門)

5時半ごろに、ようやく海印寺に到着。
海印寺のゲートは閉まっていたけれども、通訳の方に交渉してもらい、
無事、海印寺の中に入り、宿泊場所も確保できた。
(ほっとした反面、「宿坊に泊まるのは過酷だよ〜。」と聞いていたので、 このときのテンションは微妙・・・)


これが泊まった宿坊。立派な建物でしょ。
中はオンドル(朝鮮式床暖房)の部屋。2食付なのに無料で泊めてくれた。(撮影:My Teacher)


宿坊に荷物を置き、食堂へ向かう。これから修業の始まり始まり〜。
「残しちゃいけない」という注意を聞き、辛いものが苦手なきゅーchanはブルーに。
でも食堂へ入ると、バイキング方式だったので、「あ〜、よかった!」と胸をなでおろした。
いざ食事開始。食事中は会話してはいけない。
“これは唐辛子入ってそうだから避けそう。この汁は辛くなさそうだから大丈夫だろう。”と
吟味して慎重に選んだ・・・つもりだったんだけど、汁が辛いよー(泣)
これなんだろう?と思ってちょっと取ってみたチヂミ風のものは、
中に香草のパクチーと唐辛子が入っていた。
しまった!好奇心で取ってしまったばかりに・・・。
これほど自分の好奇心が恨めしいと思ったことはない。
これを食べると胃が壊れちゃうなと思ったので、メンバーの1人に押し付けちゃった。
(ほんまごめん&ありがとう!!)

“苦行”が終わったあと、夜の勤行に参加する。
鐘楼の中の太鼓が打ち鳴らされる。
太鼓はお坊さん3人で交替で打つんだけど、勇壮で芸術的な演奏を披露してくれる。
それに続いて鐘が打ち鳴らされ、それを聞きながら法堂である大寂光殿に移動する。

法堂に一歩足を踏み入れると、眩い世界が広がっている。
金色に装飾された仏像に、明るい照明。床はピカピカ。
仏さんの前には黄茶色の衣を纏ったお坊さんが50人ぐらい並んでいる。
きゅーchanたちのグループはお坊さんの後方に陣取って、
案内役の職員さんの動きに合わせて礼拝をする。
韓国のお寺での礼拝はすごい!“立って合掌・頭を床に付くほど伏せて拝む”を繰り返す。
ちょっとした筋トレよりハードだ。
年を召した信者さんでもこの動きを淀みなく繰り返していて、
ホント体力あるなあと感心してしまった。
大勢のお坊さんたちが声を揃えてお経をあげる。これがすごく迫力あるんだ。
日本のお経よりリズミカルで音程をつけた節回しなので、聞いてて面白い♪

一斉の読経が終わると、数人の僧以外は退出。
代わってお坊さんが1人入ってきて、お経を唱え始めた。
このお坊さんが住職だそうだ。
残った数人の僧は礼拝をずっと続けている。

勤行が終わったあとは、夜のハイキング。海印寺の中を案内してくれた。


豊臣秀吉が朝鮮侵略を企てた壬辰倭乱(文禄の役)のとき、
朝鮮側の兵を指揮した四溟堂(松雲大師)の行跡を称える碑。
碑は十字に亀裂が入っている。
これは太平洋戦争のときに日本人警察署長が壊した跡だそうだ。
ひどいことをするなあ。ちょっと心が痛んだ。(撮影:My Teacher)


宿坊に戻ると寝る支度に取り掛かった。
明日は恐ろしく早く起きないといけないので、早めに寝よう。おやすみ〜zzz





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